6月23日の日記です。
イギリスでEU離脱をめぐる投票が始まりましたね。
どうなるんでしょうか。
専門家の皆さんはあれこれ言ってますが、どうなるか予断を許さないという意見が主流でしょうか。
さすがに専門家として大はずしはできませんからね。
まあでも、終わってみると、あそこで潮目が変わっていた、なんていう後付けの説明が続々と出てくるでしょう。
また、離脱か残留かにかかわらず、株価という観点から見ると、上昇か下落かも読めないと思います。
株というか金融取引というのは、結局は丁半博打なんだなとつくづく感じます。
しかし、株価の変動については、毎日、後付けの説明をすることに精を出す専門家たちがたくさんいますからそこらへんも見ものです。
有名な『ブラック・スワン』にこれまた有名なエピソードが登場します。
その日の午前中、米国債券価格は上昇していました。つまり、その日の投資家はリスクを回避して安全資産を求める傾向にあったと言えます。
すると、そこに、サダム・フセインを米軍が拘束したニュースが舞い込みます。
しかし、米国債券価格は引き続き上昇し続けます。
そこでブルームバーグはヘッドラインで「米国債券価格は上昇中、フセイン拘束はテロ抑止につながらない見通し」と配信します。
しかし、その30分後に米国債券価格は下落を始めます。
するとブルームバーグはヘッドラインで「米国債券価格は下落。フセイン拘束の影響でリスク資産に魅力」と配信します。
両方とももっともらしいのですが、一つの原因事実が相反する現象を説明していて、結局、複数の事実をつなぐそれっぽい因果関係を後付けでひねり出しているだけで、いずれのヘッドラインも無意味と言えます。
今回のニュースは、日本にとって、もちろん対岸の火事ではないですが、そうはいっても直接的な実感を得るのは難しく今一つ他人事ですから、我々がこういった無意味な後付け因果関係の説明に日々さらされているという点を認識する良い機会かもしれません。
約2週間後には、我々の生活に関係するイベントが来ますしね。
これからテレビでは、多くの専門家が、たくさんのデータやらグラフを引っ張り出してきて、その因果関係を説明してくれると思います。