カルチュラルコンフリクト


異文化衝突のことです。

前の記事を書いてる時にいくつかしょうもない思い出を思い出したので、大した話ではないのですが、ここに吐き出します。

前の職場で英語が結構必要とされていたせいもあって、出来ない私としては、例にもれず、英会話学校に申し込み、すぐに行かなくなるなんてことをしてました。

英会話学校で得た物なんてほとんどないんどないのですが、外国人との会話の中で、印象的なエピソードはいくつかあります。

まず、あれはどこの国の人だか忘れましたが、欧米人です。

英会話学校の講師によくいるタイプの先生で、最近美味しいレストランを見つけたんだ、先週なんか3回もいったし、今週も既に1回行ってる、どこか知りたいか?、知りたいなら当ててみろとか言い出し、レストランなんて当たるわけないだろとかいうと、じゃあ教えてあげよう、That’s COCO ICHIBAN!とか言うタイプ。

これ、英会話講師あるあるだと思うの私だけかな。ココイチ熱く語る先生、一人や二人じゃなかった気がします。

その先生が、レッスンに来るなり興奮していて、映画の話をしようとか言いだしました。

正直私の英語力だと、したいような映画の話はできないのでしたくないのですが、Why?とか聞かれるともっと面倒なので、了解しました。

そしたら、その先生、つい最近非常に良い映画を観た、お前も絶対に見た方が良い、みたいなことを言い出したのですが・・・

その映画がなんとアバターでした。ちょうど流行っている時です。

不幸にも私は既に観ていて、つまらないという確固たる印象を持っていたので、あんな映画の何が良いのか理解しかねる、ああいった話は、日本では小学生でも、アニメやゲームを通じて知っていると言いました。

そしたら、先生ちょっと興奮しちゃって、アニメとかゲームという言葉に反応したのでしょうが、私の言いたいことはそっちのけで、お前はあの映画のことはわかってないと。

あれは、CGの美しさばかりが宣伝されているが、そこがあの映画のポイントではない、あの映画のテーマはCultural Conflict(異文化衝突)であると語り出しました。

我々は、自分の生まれ育った文化を当然と考えてしまう。しかし、世の中には自分とは全く違った、文化や価値観があり、自分にとってはそれらが奇妙に思えるかもしれないが、そこで自分の物差しで良し悪しを判断してはダメで、相手にとっては自分たちもそうなのだから、衝突するのではなくて、お互いの文化を尊重するのだが大事だ、あれはこれからの時代に非常に重要な映画だ、みたいなことを熱く主張していました。

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欧米人がアジア人の私にそんな説教を熱く語る姿があまりに滑稽で、まあ、ここ日本は少しいろいろあるから黙ってるけど中近東なら殴られるぞ、なんてと思いつつも、そんなことが今更分かったのかよと、びっくりしつつも、本当にわかってるのかなと不安になりました。

これからの時代に必要な映画だからみんな見るべきだと迫る姿勢自体が反アバター的であることにどうして気が付かないのでしょうかね。

もう一人の先生はウガンダ人の先生。

知ってる人はわかるようにGABAという学校です。

あそこは、英語と言っても、アメリカ英語、イギリス英語、インド英語等、いろいろあるから、慣れるという意味でも、うちでは様々な国籍の先生を揃えているなんていう体の良い宣伝をしていて、先生を指名しないと、どんな先生が出てくるかわからないという特徴があります。

なお、アフリカ人とかアフリカ文化に特に偏見はありません。

その先生が、映画の話をしたい、日本人の意見を聞きたいと言いました。

ありがちな、好きな映画を言ってみようとかではなく、具体的に聞きたいことがあるそうなので、快く応じました。

そしたら、テーマの映画は、おくりびと。私はあの映画大好きで、見るたびに号泣します。

好き嫌いはさておき、英会話レッスン的にはやばいテーマが来たという感じで一気に緊張が高まりますが、冒頭のテーマ選別で快諾した以上退けません。

まあ、とりあえず聞いてみるとして、あの映画について何を言いだすのかと思ったら、どうやら先生見たわけではなく、他の生徒から良い映画として、ストーリーを聞いたらしい。

そして、一気に本題、日本人が死体の顔にいろいろ塗って化粧するというのは本当か、なんでそんなBarbarousな(野蛮な、未開な)文化がいまだに残っているのか、と聞かれました。

アバター的なものは小学生くらいで卒業したという私としては、ウガンダという国をろくに知らないのに偏見で語るわけにはいかないと思いつつ、あなたの想像しているような行為ではない思うとは答えたものの、じゃあなんなんだと聞かれて非常に困りました。

その後、自分たちの国では、死体は神聖なもので非常に丁重に扱われるみたいな話を語られて、ちょっとイラッとしたのを覚えています。

この先生もアバター見て感動してたりして。

以上、たまたま思い出したので書いてみました。

グローバル化と文化的衝突。

アバターなんて見なくても銀河鉄道999に全部描いてありますけどね。

漫画は子供が読むものだから読まないのでしょう。