チャットアプリの将来


LINEの上場が決まりました。

上場が決まったのに、今一つ盛り上がってないですね。

個人的には、それが理解できるというか、LINEの将来は今一つ明るくない気がします。

まず、日本でユーザーがもう伸びないところまで来ているという点があります。

次に、じゃあ海外に出ていって戦えるのかという問題があります。

この2つの問題が、別の問題のようで、非常に絡んでいる問題のようです。

日本では既にみんながLINEをインストールしたからもう成長しないというのは、そんなことはなく、LINEを一つのプラットフォームとして、いろいろなサービスを展開できますから、このサービスの将来性は非常に明るいです。

しかし、だからこそというか、このサービスの将来性が明るいゆえに、海外で似たようなサービスの大戦争が起きていて、LINEが海外に出ていくどころか、日本に黒船が来襲して、LINEがつぶされるのではないかという恐れがあります。

しかも、LINEとしては日本だけ抑えればよいではすまなくて、世界に戦いに行かないといけない状況にあります。

そこがポイントでしょう。

まず、世界を支配するAGFA(Apple, Google, Facebook, Amazon)の中で、主たるコミュニケーション担当はFacebookですから、チャットアプリも当然支配しようとしています。

そして、このFacebook帝国と目下大戦争をしているのがSnapchatです。

アメリカの若者に大人気らしく、その勢いで日本でも流行るんでしょうかね。

若者に流行るとLINEとの入れ替わりなっていうのはあっという間でしょうから、そこが怖いところです。

そして、若者を囲えば、おじさんおばさんを囲い込むのは簡単です。

Snapchatはちょっとばかばかしい感じで、いまいちついていけない自分がおじさんに感じるアプリですが、アメリカのアプリ使用時間ランキングで、ついにInstagramを抜いて2位になるところまで来たらしいですから、LINE側は戦々恐々でしょう。

さらに昨日のWWDCのプレゼンによると、Appleも参戦という感じですね。

結局チャットというのはコミュニケーションそのものなんですが、電話の方が手っ取り早いところがあるものの、電話だと、声のやり取りしかできないという致命的な欠点があります。

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そこで、メールがあるのですが、結局、音声を文書にして送っているだけです。

しかし、チャットアプリだと全てアプリ上で行われるため、決済等の他のサービスと絡ませやすいのでそれこそがビジネスチャンスなのでしょう。

Appleが言うように、チャットアプリ上で全部できれば、便利な話です。

メールで送ってきたクーポンをGmailで見る、そこからリンクを押すとChromeが立ち上がってサイトに飛ぶ、注文すると、カード情報とか、住所とかを別途入力する、なんてやるより、アプリ上でサイトを見れて、そのまま注文出来て、しかも、決済まで行ければ、この上なく便利です。

私のスタジオでも、回数券ください、ではこの購入ボタン押してください、ポチ、押しました、なんてチャットで済めば本当に便利です。

そんなことが出来るようになれば、友人間だけでなく、企業と顧客のコミュニケーションの多くが、このチャットアプリで行われるようになりそうです。

そして、実際なるんでしょう。

そう考えると、チャットアプリこそが、Apple payやAndroid payなどの(Line payもやろうとしていますが)新しい決済サービスプラットフォームの囲い込みの主戦場のような気がしてきます。

しかも、次世代決済プラットフォームや広告ビジネスをひとまとめにした次世代コミュニケーションプラットフォームとして、独占するか敗者になるかの大戦争の様相を呈しそうですね。

Amazonはさすがに出てこない思いますが、Googleはどうするんですかね。指をくわえて見てるのでしょうか。

世界中の多くの会話が特定のアプリ上を行き来するとしたらその情報を一番欲しいのはGoogleではないのかな。

それを取った会社が広告ビジネスの覇者でしょう。

いずれにせよ、呼ばなくても向こうから日本にやって来るでしょうから、LINEとしては戦わざるを得ず、勝たない限り滅ぶ運命にあります。

Mixiみたいにあっと言う間に転がり落ちるのだろうか。

いずれにせよ、グローバル化というのは恐ろしいですね。

あと、ザッカ―バーグって本当にすごいのかも。

なお、話すとみんなにびっくりされるのですが、私はLINE使ったことないです。