キャッシュレス以上にわけわからない感じになってますね。
目次
はじめに
最近、スマホなどでネットを見ているとやたら出てくるマンガサイトの広告。
結構目につく所に出てくる割には、内容は過激なエログロ系ばっかりで、電車の中とかで時々恥ずかしくなったりするのですが、あれだけ出てくるってことはそれなりに効果があるんでしょうね。
実際、電子漫画サイトやマンガアプリの将来性は相当期待されているみたいで、各大手がこぞって参入していて、わけわからなくなってる状態で、調べようとすると、徹底解説とか徹底比較という記事がたくさん出てくるのですが、キャッシュレス決済同様、複雑すぎて全然整理されていないように感じる記事ばかりだったので、自分で整理してみます。
アマゾンのKindleと楽天Kobo
まず、以下では、この二つはマンガアプリということにします。
Kindleは電子書籍リーダーの名前でもあるし、楽天Koboいたっては、楽天市場内の電子書籍販売サイトの名前でもあるため、認識的には、アマゾンや楽天で買った電子書籍を読むためのリーダーアプリと捉えるのが一般的かと思いますが、いずれもスマホアプ内でストアが用意されていて、作品の検索や購入もできるので、以下ではマンガの話しかしないこととも併せて、マンガアプリとします。
サービス間の乗り入れ
二つ目の前提として、サービス間の乗り入れはできないです。
アマゾンのKindleで鬼滅の刃の1巻を買ったとします。
この場合、Kindleアプリではいつでも購入した作品を読むことができますが、他のアプリやサービスでは読むことはできません。
つまり、電子書籍の場合、紙の本のように作品そのままを購入しているというより、「そのアプリを通じて特定のコンテンツにアクセスする権利」みたいなものを買ってることになるので、他のアプリでは読めないどころか、アプリの運営元が倒産したら読めなくなると思います(まあ、何らかの救済措置がなされる可能性が高いですが、原則論で言えば読めなくなる)。
したがって、あるアプリを使っていて、途中から別のアプリに乗り換えるというのは、結構面倒な事態を招くというか、購入した作品は購入したアプリでしか見れません。
ブラウザ型とアプリ型
さて、最初の分類。
これは、根本的な違いで、専用アプリをダウンロードする必要があるかどうかの話。
ブラウザ型というのは、ブラウザでサイトに行って、そこでログインし、ブラウザ上でマンガを購入したり、読んだりする。
アプリ型というのは、専用アプリをダウンロード・インストールして、そのアプリ内で作品を購入したり、読んだりする。
なお、コミックシーモアのように、両方用意されているサービスもあります。
これは、正直運営側の戦略の違いといっても良いもの。
下記の通信料で詳しく説明しますが、ブラウザ型の場合、マンガのデータはクラウド上にあるため、ページごとにストリーミング通信となり、読むたびに通信料がかかります。
したがって、家の中のWifi環境ならまだしも、購入した作品を電車の中で読む場合など、ブラウザ型だと、読むたびにデータ通信が発生するため、ユーザーにとっては、デメリットの方が大きいです。
しかし、運営サイドからすると、広告を出しまくって宣伝し、ユーザーがある作品に興味を持ってクリックしてサイトを訪れた場合に、アプリのダウンロードや設定などを経ることなく、そのまま無料作品の購読に誘導して、自社サイトに滞在させるということが可能なので、ビジネス上のメリットから急成長しているやり方です。
なお、ダウンロード型の場合は、一度データを自分のスマホにダウンロードしてしまえば、それ以降はいつでもどこでも読めます。
もっとも、ブラウザ型は必ずストリーミングタイプですが、アプリ型が必ずダウンロード型かと言えばそうとも言えず、アプリ型兼ストリーミングタイプもあるので、そこは要注意です。
対象作品別分類
これは、各アプリでどんな作品が読めるのかという分類です。
これには、1.雑誌単体型、2.出版社型、3.本屋型の3種類があります。
雑誌単体型
これの典型は、『少年ジャンプ+』というアプリ。
このアプリでは月額課金で入会以降に出版される週刊少年ジャンプが毎週読めるようになります(個別購入もできると思う)。
また、少年ジャンプに連載されている、もしくはされていた作品の一部について、発売されている単行本をアプリ内で別途購入して読むことができるようになります。
もっとも、当然購入できるのは少年ジャンプ系の作品のみとなっています。
出版社型
これの典型は集英社の『マンガMee』というアプリ。
これは、少女漫画に特化したマンガアプリですが、上記の『少年ジャンプ+』のように少年ジャンプだけではなく、りぼんとかマーガレットなどの集英社の作品が読めるようになります。
つまり、集英社縛りのあるマンガアプリ。
雑誌ごとに定期購入や、単体購入、過去作品の購入などができるようになります。
また、人気作品の一部無料開放などのファン向けコンテンツなどが用意されています。
本屋型
そして、本屋型というのは、アマゾンのKindleや楽天Koboのように、出版社や作品を問わず、様々な作品がそろっているアプリです。
そこだけ聞くと、雑誌単体型や出版社別のアプリなどのような作品に縛りのあるアプリを利用するメリットは無いような気がしますが、出版社が人気週刊誌や月刊誌を易々と手放すはずはなく、アマゾンや楽天で購入できるのは単行本だけであり、アプリを通じて週刊誌や月刊誌を読めるのは、専用アプリのみです。
また、雑誌単体型や出版社型は、ファン向けに無料コンテンツの展開等様々な追加サービスがあります。
なお、本屋型には、アマゾンや楽天Koboといった大手以外に、めちゃコミックやコミックシーモアなどの新興系がありますが、それらは、購入方法に関して月額課金にする代わりにお得にしたり、何より、新人発掘に力を入れていて、そのサイトでしか読めない、雑誌の連載を持っていないような若手のオリジナル作品を用意したりといった差があります。
料金体系
料金体系については複雑なようで結構シンプルで、1.雑誌定期購読型、2.定額課金読み放題型、3.定額課金ポイント型、4.都度購入型の4種類があります。
なお、どのサービスにも無料で読めるサービスコンテンツは用意されています。
雑誌定期購読型
これは、上述の少年ジャンプやマーガレットを定期購読するというもので、毎月定額の課金で、申し込み以降の雑誌を発売日に読めるようになります。
もっとも、定額課金を始めた以降の雑誌が読めるだけというのが通常で(例外あるのかな?)、少年ジャンプの定期購読を申し込んだとしても、申し込み以前のジャンプは読めない。
つまり、鬼滅の刃にハマって単行本を全部読んだとしても、少年ジャンプの最新話と、最新単行本の最終話との間をつなぐ方法はなし。
定額課金読み放題型
これは、KindleアンリミテッドやDMMがやっている成人向けマンガ読み放題など、月額定額料金を払うと、対象作品が読み放題というもの。
ほかにも、コミックシーモアなども読み放題サービスをやっていますが、対象作品にメジャー作品が含まれていることはほぼないので、特定ジャンルが好きなコア層向けのサービスに近いです。
また、サービス数もまだ少ない。
定額課金ポイント型
これは、めちゃコミックが代表的。
月額課金とはいえ、それだけで読める作品があるわけではなく、あくまで購入した作品だけが読める。
では、課金額は何なのかと言うと、月額1,100円コースだと、毎月指定日に1,200ポイント付与されて、アプリ内の購入はポイントで行うというシステム。
月額11,000円コースだと12,500ポイント付与されるなど、課金額が大きくなればなるほど付与されるボーナスが増えお得に購入できるようになるというもの。
もちろん、ポイントの追加購入は可能です。
なお、単行本ごとではなく、1話50ポイントなど1話ごとに買うことができるようになっているサービスも多く良心的なのですが、その反面、単行本一冊分を買う場合などは、まとめ買い割引などを利用してもなお、単行本一冊の値段の方が安かったりもするのでそこは注意が必要。
また、会員継続=課金となっていて、購入した作品を読み続けるには、どんなに金額が小さくとも課金会員を継続しなくてはいけないアプリと、会員継続と課金が連動してるわけではなく、課金を解約しても購入した分については解約後も読めるアプリがあるので、そこも要注意。
都度購入型
これは、アマゾンや楽天のことで、要するに本屋の電子版と言うだけで、各単行本の電子データをその単行本ごとに買うというだけ。
買った作品は月額課金とかしなくてもアマゾンや楽天の会員である限りいつでも読めます。
通信料の話
マンガをスマホで読むと言っても、マンガのデータの通信には、1.ストリーミング型と2.ダウンロード型があります。
ストリーミング型
マンガアプリではなくブラウザ上でサイトにログインして読むブラウザ型は、当然ストリーミング型ですが、アプリタイプにもストリーミング型があります。
ストリーミング型の場合、作品を読む前にいちいちダウンロードしなくてもいいため、出先でちょっと空き時間が出来たときに、適当な作品を探してパッと読みはじめ、つまらないと思ったらパッと別の作品に切り替えることができるという利点がありますが、読むたびにデータ通信が発生します。
したがって、家の中のWifi環境なら気にする必要ないですが、購入した作品を何度も読みたい場合には、出先だと読むたびに通信量が発生することになります。
ダウンロード型
これは、購入した作品を一度アプリ内にダウンロードしてから読むというタイプです。
家にいるときに購入してダウンロードしてから出先で読むというパターンには適していますが、その反面、出先で急に暇になって何か読むという場合には、いちいちダウンロードしなくてはいけないため、少し面倒もと言えます。
支払い方法
これについては、まあ、クレジットカードを基本としつつ、各種サービスごとに様々な決済方法が使えるというだけなのですが、厄介なのが携帯電話のキャリアと連動しているタイプを利用する場合。
これは、支払いがスマホの通話料・通信料と一緒になるので、支払いが簡単で便利というメリットがあるのですが、ユーザーIDとしてドコモ・au・SoftbankのキャリアIDを使う場合、事前の手続きをせずに通信会社を変えてしまったりすると、退会扱いになってこれまで購入した作品が読めなくなったりしますし、そこから復旧させることは可能ですが、面倒な手続きが必要になると思うので要注意です。
Gmailなどのキャリアを関係ないメアドで会員登録しておけば大丈夫。
という感じで、たくさんある電子漫画サイトやマンガアプリも、整理してみるとそんな大した話ではない感じですね。
誰の役にたつのかよくわかりませんが、まとめてみました。