革命と最近の急進的正論派


頭はまだ整理されていませんが。

このブログ、6月と7月は全然更新していなかったのですが、実は毎日更新しようとしていました。

6月に吉本の騒動が起こりました。

みんなで闇営業芸人をバッシングしてたのに、社長会見を機に、一斉に社長のバッシングが始まりました。

それをみて、フランス革命と似てると思い、フランス革命関係の本を読んでいました。

しかし、どの本もいまいちな感じがして、何より、フランス革命自体が複雑すぎて、結局頭の中がうまくまとまらないまま。

そんな感じで記事が書けずにいたのですが、もうあきらめて適当に書いちゃいます。

私が一番強調したいのは、革命において、急進派に引っ張られるのは不可避なのかという点。

吉本騒動も、給料が一円の芸人とかがニュースになり、そういう世界に飛び込んだのはあんただろと思ってたのですが、世間には同情も多いらしく、会社は若手芸人が芸に専念しながらも食べていけるようにするべきといった「やさしい意見」が登場しました。

言いたいことは分かるのですが、こういう「正論」に引っ張られるのが革命の面倒なところ。

フランス革命のときも、最初は王室と貴族の喧嘩。

そこに力をつけてきた平民が登場し、俺たちの話も聞けと言い出すので大混乱が起きますが、当初の論争の的は、王様の拒否権。

平民含む国民議会の決議に王様は拒否できるのか、それとも、一度は拒否できるけどもう一度同じ決議をした場合には国民議会の方が優越するのかといった、立憲君主制の枠内で議論しています。

だれも、君主制を潰そうなんて思っていません。

しかし、平民たちが暴れ回るせいで、社会は混迷を極め、そこを落ち着かせようとするから、どんどん議論は平民側に寄っていく。

それを見て、革命序盤の状況では平民の権利を強硬に主張し、どちらかと言えば急進派と言われていたようなタイプの人達も、このままいくと国が滅茶苦茶になると危惧し、王室や貴族となんとか妥協案を締結して革命を終わらせようとする。

しかし、それがまた平民側の火に油を注ぎ、あいつは結局裏で貴族たちとつながってたんだ的な話になり、有力者が続々と失脚したり亡命してしまう。

そして、結局、与党も野党も倒れて、急進的な自由と平等を叫ぶ山本太郎氏が総理大臣になるような事態になり、ついに国は滅茶苦茶となります。

動き出した革命が、急進派に引っ張られて止められなくなるわけです。

一番の問題は、「正論」を主張する人たちを上手く説得する方法がないことのような気がします。

これだとわかりませんね。

そこで、私の経験を書きます。

私は、とある中高一貫の学校の出身です。

そして、私が中学1年生として入学したころ、生徒会と先生たちの間で繰り広げられていたある議論が収束に向かっていました。

それが制かばんを巡る議論。

私が入学する数年前まで、金八先生に出てくるような革の制かばんで、重いわりに小さく何も入らないとそうとう不評だったそうです。

そこで、生徒会が先生方に文句を言い続け、ついに新型制かばんが登場します。

生徒達の不満を聞き入れ、結構大型でモダンなかばんになったのですが、如何せん大きさが中途半端というか、勉強道具だけ持ってくる生徒にはでかすぎるのに、部活をやっている生徒にしてみれば、部活道具が全部入るような大きさではない。

そして、結局部活をやっている生徒は、制かばんとは別の補助かばんを持ってきており、それに関しては、黒か紺の無地のものなら何でもいいという運用がされていました。

そこで、高校生を中心とする生徒会が、多くの生徒が補助かばんを利用している現状に鑑みれば、制かばんにこだわる必要は無く、黒か紺で無地なら何でもいいではないかと、先生方と交渉を続けていました。

そうしたら、ついに先生方が折れる日が来て、教職員会議にかけて認める方向で行くから、生徒会としても全校生徒にアンケートをして、生徒側の意見をまとめて出せという話になります。

そして、全校生徒に、制かばんに関する要望という細かいアンケートを取ったところ、事情を何も知らない中学1年~3年生のほとんどと不良系の高校生が、制かばんについて、色の指定なしの完全自由であるべきという意見を書き、結局それが全校生徒の過半数、つまり生徒側の要望ということになってしまい、先生方がブチギレて、全てご破算になるということがありました。

かばんを学校が指定する意味が分からない。

かばんの色なんて何でもいいだろ。

っていうか、髪の色だって何でもいいだろ。

そもそも校則ってなんだ?

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授業真面目に聞けば後は何でもいいだろ。

言いたいことはよくわかるし、それが正しいのかもしれません。

黒か紺の無地で通そうとした生徒たちは、学校に洗脳され、ゼロからものを考えることのできない、レールの上を歩くロボットなのかもしれません。

しかし、結局、革命は失敗に終わりました。

これは学校という閉ざされた社会の中での話であり、先生方が強かったので何も起こらないで終わりました。

また、万が一生徒が校舎に立てこもって暴れて、制かばんが完全自由になっても、そこまで滅茶苦茶な結果にはなりません。

しかし、これが学校じゃないとどうなるのでしょうか。

動き出した革命がちょうどいいところで落ち着くことなどあるのでしょうか。

急進的な正論を言う人たちを、一旦ここら辺で手を打とうと説得することは可能なのでしょうか。

最近話題のあおり運転。

あおり運転に関する調査をしてみると、しょっちゅう煽られるドライバーと、全然煽られないドライバーに別れるそうです。

その延長で、追い越し車線を走り続けていいと思っている人たちがたくさんいることが明るみに出ています。

そして、追い越し車線を走り続ける人の中には、自分は時速100kmで走行しており、後ろからくる制限速度違反の車に譲る義務はないと主張する人もいるそうです。

昨日ニュースになった、北海道の、車を強制的に止めさせられてバールで脅された事件も、前をクラクションを鳴らしまくりながら蛇行運転している3台の車がいて、遅いなと思ったので抜かしたら追いかけられたことがきっかけだそうです。

悪い方は決まっていますが、私は両者とも理解はできないです。

しかし、説得する方法もない気がします。

また、下記の2chの話。

https://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1526356522/

読むの面倒だと思うので要約します。

1.デートで帰りが夜遅くなる。
2.電車で帰ろうとしたが酔っぱらいの線路立ち入りで電車が止まっている。
3.タクシーで帰ることにして駅から出ようとする。
4.スイカなどのICカードの場合、入場した改札からは出られず、有人改札で入場記録を取り消してもらう必要がある(定期券の範囲内は例外)。
5.しかし酔っ払い対応で改札の窓口に駅員不在。
6.彼氏は定期券の範囲内だったので出たが、彼女は出られず。
7.夜も遅く共に翌朝早かったので、彼氏が彼女に、改札突破して出てくるように促す。後日、入場記録取り消しに行くときに、事情説明すればいいじゃないかと。
8.しかし、彼女は、そういうことはできないと拒否。
9.その結果、駅員が戻ってくるまでの間、彼女は改札内で長時間待ち続ける。

そこで、彼氏が、これどう思うとネットで相談した話です。

何と結果は、彼氏は犯罪者であり、彼女が正しいという派が多数意見。

私は完全に彼氏側ですが、コンプライアンス意識が低いということなのか。

もちろん、議論になっても、「そのくらいいいだろ」と連呼することしかできません。

こんな感じで、世の中が良くなって理不尽なことが減ってきましたから、正論派がどんどん増えているようです。

そうはいっても、、まだまだ世の中はおかしなことだらけで、変えなくてはいけないことがたくさんあります。

しかし、理不尽さに一切妥協できない急進的な正論派がたくさんいるといろいろ大変そうです。

火事場で礼儀を守っていればみな焼け死んでしまいますが、一つ例外を作ると全てが台無しになるとも言えます。

お互いに「なんでこんな簡単なことが分からないのだろうか」と、ストレスは増える一方かもしれません。


レビューも真っ二つ