Googleの「STADIA」登場で始まるゲーム大戦争


ゲーム版Netflixはどこになるのでしょうか。

はじめに

先日、Googleが本格的にゲームのストリーミング事業に参入すべく「STADIA」というサービスを今年度中に始めるという発表をしました。

そして、これをきっかけにゲーム業界の最終決戦ともいうべき大戦争がはじまると言われています。

そこらへんは、下記のクーリエジャポンのニュースが分かりやすくまとまっています。

「GANT 」これが新しいゲーム業界の勢力図。仏紙が分析、どうなるソニー?

GANTの内訳は、Google、Amazon、Netflix、そして、中国のテンセントです。

個人的には、Appleは外せない気もしますけどね。

ゲームのストリーミング

まず、ゲームのストリーミングって何?と思う方もいるかもしれません。

それには、下記のニュースが分かりやすいです。

囲碁AIブームに乗って、若手棋士の間で「AWS」が大流行 その理由とは?

囲碁の世界で、Googleの開発したDeepmindというAIが世界最強と言われていたプロ棋士を破ったことから、Deepmindを使って囲碁の研究をするプロ棋士が増えました。

しかし、Deepmindというのは、世界最新鋭のAIプログラムであり、市販用ソフトではありませんから、プログラムは入手可能でも、家庭用のパソコンなどでは、相当スペックの高いものを買っても動かないわけです。

そこで、AWS、すなわちアマゾン・ウェブ・サービスという、アマゾンが企業向けに開放しているクラウドサービスを個人契約して、クラウド上でDeepmindを動かすわけです。

そうすると、クラウド上のプログラムを動かしてデータ処理するのはAWSが誇るスーパーコンピューターですから、通信環境さえあれば、自分の家に居ながら、おんぼろのパソコンでも、Deepmindと囲碁を打てるわけです。

ゲームのストリーミング化というのは全くこれと同じで、従来は任天堂のSwitchとかソニーのプレイステーションとか高額なゲーム機でデータ処理や画像処理をやっていたところ、クラウド上でゲームを動かし、処理後のデータを通信するという方法です。

そして、Googleが発表した「STADIA」というのは、まさにゲームのストリーミングのプラットフォームであり、すさまじい処理性能を持つゲーム専用のクラウドサービスとも言えます。

つまり、「STADIA」がスタートすれば、高性能のゲーム機の本体が無くても、パソコンだろうが、タブレットだろうが、それどころか格安スマホだろうが、通信環境と動画を流せるくらいのスペックの端末があれば、どこにいても、最高性能のゲームを楽しめるようになるわけです。

ゲームを購入してそれを本体に入れてなんて手間は不要で、画面をクリックすれば数秒でゲーム開始です。

しかも、新技術はクラウド上で適宜アップデートされるので、高額のゲーミングPCを買ったり、数年ごとに新しいゲーム機が出て買い替えると言ったことは不要になります。

これが、ゲームのストリーミング化です。

直近の制約と最終形

もっとも、以上の最終イメージ図は、極めて安定した大容量の通信環境があって初めて実現できる話でもあります。

バトルロワイヤル的に、世界中から複数のプレーヤーが同時参加して銃で撃ちあうようなオンラインゲームなど、ミリ秒単位で勝敗が決まりますので、不安定な通信環境ではいかにクラウド側が優秀でもゲームにならず、大容量のデータを高速かつ安定的に通信できないとユーザーは利用しなさそうです。

この点、5Gが始まれば大丈夫という意見もあれば、さすがに5Gでも無理という意見もあります。

したがって、現在家庭用ゲーム機の覇者はプレイステーション4ですが、おそらく数年後のプレステ5までは登場して流行するのは間違いないだろうと言われています。

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とは言え、その一方で5年後10年後先には、技術的な問題は全てクリアされ、ゲームの主流がストリーミングサービスになるのも間違いないかと思います。

10年前に、DVDもBlue-Rayもうすぐ消えて1000円くらいで映画が見放題になるなんて言ったら頭おかしい人扱いでしたが、ゲーム業界もそうなりそうなわけです。

プラットフォーマーになるのは誰か

では、覇権を握るのは誰なのか。

全世界にゲーマーは20億人いて、今後ますます増えると言われています。

日本でも、最近になって散歩好きの高齢者が続々とポケモンGoにはまりだしたなんてニュースが出ていました。

市場規模は、2017年度は世界全体で約15兆円、2021年には20兆円を超えると言われています。

ハード競争が亡くなるとすると、完全なクラウド・プラットフォーム争いになりますから、Google、Amazon、Netflix、テンセント、Appleなどは、プラットフォーム開発に莫大な資金をつぎ込みそうです。

それに対して、任天堂、ソニー、マイクロソフトの3社はどう対抗するのか。

数年前にも、家庭用ゲーム機VSスマホゲームみたいな話がありました。

確かに、スマホでゲームをやる人は増えたのですが、まだまだ、スマホで出来るゲームは簡単なゲームばかり。

高性能なゲームをやりたい層はまだまだたくさんいて、任天堂Switchはソニーのプレステ4のような高性能家庭用ゲーム機もまだまだ好調です。

高性能のゲーミングPCを購入する人もたくさんいます。

特にeスポーツの対象となるようなゲームはほとんどハイスペックなゲームです(私の大好きなハースストーンは違うけど)。

そうしたら、スマホ軍団は、ついに、ゲーム機そのものがいらない世界を実現しようと動き出したというわけです。

ゲームには、カプコンのような、超大型のソフトメーカーもいますから、そこの囲い込みも激しさを増しそうです。

変なホテル

この話面白いなと思って記事を書き始めたのですが、最後をどうして良いかわからなくなったので、全然違う話書きます。

HISグループが始めた「変なホテル」という名前の変なホテルチェーンがあります(浜松町にもあります)。

一時期話題だったのですが、どうやらうまくいってない様子。

このホテルチェーン(と言っても4店舗だけかな)の売りは至る所でロボットが使われているところ。

フロントデスクもロボットがやっていて、登場したときは近未来のホテルなんて言われていました。

しかし、上記のクラウド化の流れを考えると、うまくいってないのも理解できるというか、筋悪の近未来のような気がします。

ホテルの近未来を考えたとき、予約するとスマホに部屋番号と鍵番号の通知が来て、その番号でカギを開けて部屋に入ればチェックイン、チェックアウトは部屋を出てスマホ上でボタンを押して行い、そのタイミングでクレジットカードに請求が来るという仕組みが行きつく先だと思います。

つまり、受付をロボットがやるのではなく、現場から受付が無くなることこそが未来像なのかなと思います。

その点、受付をそのまま残して人間をロボットに置き換えて未来的だというのは、ロボットベンチャーの営業トークに騙されましたかね。

近未来予想において、なんでもかんでも、AIやロボットが人間の代わりをできるかという論点にもっていくのは危険かもしれません。

いずれにせよ、現場で複雑な処理を頑張る存在で、今後不要になるのはゲーム機だけではないんでしょう。

終わりに

面白い話題だなと思って書き始めたのですが、終わらせ方が分からなくなったので、どっかで書こうと思っていた変なホテルの話を書いて無理やり終わらせました。

酸化しそうなIT企業の1社1社を長々と分析する記事書いてたのですが、書いていてつまらなくなったので、やめました。

まだどこかで書きます。

一番興味があるのが、Appleの動向なのですが、3月25日に控えてる新サービス発表を見ないと何とも言えないですからね。

まとまりのない記事ですみません。