iPhone不振その2


ハードが不振なら・・・ソフト?

iPhoneの出荷台数が減少に転じた、なんてメディアが騒いだところで、Apple側としては想定の範囲内でしょうし、当然次の手を考えているでしょう。

ただ、iPhone、Mac、iPad等のハードはどれも打ち止めっぽいし、何より今の性能で十分満足できるところまで来ていますから、待ち構えているのは値下げ圧力との消耗戦であり、Appleはそんな戦いはしないでしょう。

とすると、何が起きるのでしょうか。

ここで、未来はズバリこうなる的な話をしたいところですが、残念ながら全然わかりません。

ただ、少なくとも、想定する社会は、十分な性能を持ったモバイル端末を全員が持って、クラウドを駆使する時代です。その社会で誰もが利用するサービスを提供する人が次の勝者でしょうね。

実際に、クラウドコンテンツビジネスの世界では、猛烈な囲い込み合戦が来ていますね。

先日実家に帰った時にApple TVをお土産に持って帰ったのですが、案の定、私の両親はApple TVなるものが一体何なのかわかっていませんでした。

セットアップなどとともに、NETFLIXを教えて見れるようにしてあげたら、初めて理解してもらえるとともに、すごい時代になったと感心していました(最近はかじりついてプリズンブレイク見ているらしい)。

このコンテンツ配信ビジネス、端末側は、AmazonのFire TV、AppleのApple TV、GoogleのChromecastの大戦争中です(Amazonが一歩リードしてるのかな?)。

これ、知らない人のために解説します。

端末をテレビのHDMI端子にさして、入力切替して、その端末を家庭内の無線LANにつなぎます。

そして、画面上で、007とか、スターウォーズとか検索すると、そのまま映画が見れるようになるというものです。

そんな馬鹿なと思うかもしれませんが、本当で、あと数年でTUTAYAは街角から消えると思います。

もちろん、映画を無料で見れるわけではなく、有料です。レンタルの場合、再生ボタンを押してから48時間以内ならいつでも見れる等のサービスになっていて、購入であれば、そのサービスにつながる限りいつでも見れます。

もちろん、ありとあらゆる映画があるわけではなく、Apple、Amazon、Googleのサービスごとに、ラインナップが違います。基本的に新作に関してどれでも大丈夫なのですが、古い映画になると、まだまだ、探せば何でも出てくるというサービスにはなっていません。

もっとも、こういうサービスが出てくると、登場するのが月額定額サービスで、その代表格がNETFLIXです。NETFLIXに月1000円払うと、さまざまな映画(歴代アカデミー賞等)が見きれないほど、追加料金なしで見れます。

しかも、アメリカでは、規制だらけのテレビ業界に嫌気がさして、ヒットメーカー達が有料配信サービスで自分たちの作りたいものを作るようになっているらしく(ソース不明)、NETFLIXオリジナルドラマがゴールデングローブ賞を取る事態になっています。

まさに黒船襲来と言えるクオリティの高さで、日本のテレビ業界は戦慄していると思います。いやなら見るなと言われるまでもなく、テレビ番組なんて見なくなります。

スポンサーリンク

日本でも、芥川賞で話題になった又吉直樹さん作「火花」のドラマをNETFLIXオリジナルでやるようですね。

こうして、暇な日にテレビをザッピングしながら、面白い番組がないなどと嘆くこともなく、一生かけてもとても見切れない数の映画やドラマ(24、プリズンブレイク、ブレイキングバッド等すべて見れる)を見る日が始まります。

なお、私が使っているのはFire TVです。

Fire TVの特徴は、Amazonのプライム会員なら、NETFLIXやHuluなどの会員にならなくても、無料で見れる映画等が多い事。ただ、このラインナップに評価が分かれるところで、すでにプライム会員の人にとっては、追加料金なしでいろいろ見れることになるのですが、このためにプライム会員になるかと言われると結構微妙なところです。

結果的に自分にとってはNETFLIX専用機と化しています。ただ、最近まで007が見放題だったので見まくっていたり、追加料金なしならではの恩恵があるのも確か。

その点、やはりGoogle先生のChromecastはすごいと思います。

そのコンセプトは、名前にもあるCastにあります。つまり、スマホやタブレットの画面をテレビにキャスト(送信)する端末という考えで、テレビで有料動画配信サービスを見るための端末という認識ではないのでしょう(なお、Apple TVにもキャスト機能自体はある)。

これからは有料動画配信サービスの時代だと息巻くFire TVやApple TVに対して、さすがGoogle先生、最初からテレビを相手にしていない。たぶん、テレビ自体が不要になる時代が来ることを読んでいる。

目の付け所が根本から違います。

確かに、日本ではスカイツリーなどという新しい電波塔を建てて地デジなんて言ってますが、ネット回線で動画を送れる時代にはテレビ専用の電波自体が不要で、テレビの普及していない途上国や地域では、テレビ用電波とネット回線の両方のインフラ整備などはやってられなくて、ネット回線だけ整備して、ネット通じてディスプレイにテレビっぽいコンテンツを表示させればよいだけでしょう。

しかも数年後には、LTEとかも、5ギガ制限とかなくなるでしょうから、光ファイバー網なんてもの自体が不要になるかもしれません。

つまり、Chromecastというのは、テレビだろうがただのPCディスプレイだろうが、そこにさすと、スマホの画面を表示することができる端末。

無制限に使える電波が世界中を飛び交い、地球上の全員がスマホ等のネット接続端末を持ち、クラウド上のコンテンツにいつでもどこでもアクセスできる。

CDもDVDもレコーダーもいらない。仲間内で、あの映画が面白かったなんて話になれば、その場でその人のスマホをテレビにキャストして、みんなで見る。

凄い時代になったもんだ。