今さら腸内フローラ

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最近ビオフェルミンを飲むようになりました。

腸内環境を整えようと。

きっかけは、NHKの世界のドキュメンタリー。

ブルーレイレコーダーにとりあえず全部録画しているのですが、HDがいっぱいになってしまったので、先日見ながら整理していました。

その中に肥満をテーマにしたドキュメンタリーがありました。

そうしたら番組の中に非常に面白いエピソードが登場しました。

ちょっと汚い話になりますが、便の移植の話。

ある女性の腸内が悪玉菌でいっぱいになってしまって、その人死ぬ寸前になります。

そこで、娘の便を腸に移植します。

そうすると、便の中にいた善玉菌が頑張ってくれたおかげで悪玉菌が減少していき、移植されたお母さんの方は無事回復します。

しかし、ここで面白いことが起こります。

なぜか移植されたお母さんが肥満になってしまうのです。

生活習慣等は何も変わっていないので原因は不明なのですが、原因として考えられる事実が一つだけあって、そう、移植元の娘が肥満だったわけです。

この話に私は妻から気持ち悪がられるくらい大興奮してしまいました。

別の記事で書いてるかもしれませんが、今から20年前くらいに、ヒトゲノム計画という壮大な計画がありました。

DNAを解析して人間の遺伝子を全部特定しようという試みです。

この計画は無事に終了するのですが、その結果はなかなか興味深いものでした。

というのは、計画終了前は、世界中の科学者のほとんどが、人間には10万くらいの遺伝子があると予想していたのですが、実は3万くらいしかないことが明らかになったのです。

髪の毛の色、瞳の色、皮膚の色など、人間の性質を決める遺伝子が10万あると思っていたのに、実は3万しかなかった。

つまり、7万個分は、遺伝子ではなく、何か別の仕組みが体の中にあることがわかりました。

まだ見つかっていない仕組みがあったり、糖や核酸などのタンパク質以外の物質が何らかの未知の働きをしている可能性もあったり、今でも盛んに研究されています。

上述の肥満の話を聞く限り、これ、タンパク質や糖や核酸といった物質だけでなく、人間の体内にいる菌も影響しているんでしょうね。

思えば、遺伝子がすべて解決してくれるという遺伝子万能論は20年位前に怪しくなっているわけですが、いまだに遺伝子解析への信仰は強いものがあります。

ダイエットサポート一つとっても、遺伝子解析がついてきて、太りやすい体質かどうかを遺伝子解析で判定なんてものがあったりします。

また、数年か数十年後には、遺伝子解析技術が進歩して、個人ごとに、どういう病気になりやすいかとか、どの種類のがんになりやすいかなどが判定可能などと宣伝されています。

たぶん、話はそう簡単にはいかないんでしょうね。

遺伝子を徹底的に解析してもわかることなんてたかが知れてたりして。

ハイエナという動物がいて、他の動物の死肉・腐肉を食べるわけですが、特に病気になったりせず、元気にそういう暮らしをしています。

その理由は分かっていて、死肉に含まれる悪い菌(バクテリア?)を分解する菌がハイエナの腸内に共生していることが分かっています。

つまり、ハイエナの体内に吸収するところでは毒性はなくなっているわけで、ハイエナ的には、普通の肉を食べているのと変わりません。

ここは、ハイエナの遺伝子をどれだけ分析研究したところでわかる話ではなく、ハイエナ自体ではなく、ハイエナの腸内にいる菌こそがカギなわけです。

利己的な遺伝子という有名な本があって(非常に面白い本なので読んだことない人は人生損しています)、その本のテーマは、人間というのは、人間という一つの主体的な生物なんじゃなくて、単に多数の遺伝子の乗り物に過ぎないという話です。

利己的行動も利他的行動も、男女の争いも浮気も、親子間の愛憎も、全部人間という感情豊かな個体同士の争いというより、単に人間が遺伝子の操り人形として行動するところから生じると。

それと同じで、遺伝子だけでなく、体内に共生しているたくさんの菌類の乗り物でもあるのかもしれません。

体内に共生している無数の菌類の影響を受けて我々は生きているというか、私たち一人一人の個性は、私たちの究極的なアイデンティティーたるDNAではなく、体内にいる菌類に決定されている可能性があります。

夫婦は似てくると言いますが、実際に私と妻は似てきているところがあって、私は結婚前と比べて随分優柔不断になった気がしていて(妻は妻で結婚前と比べて短気になったと言っています)、これは何なんだろうと思っていたのです、解決しました。

共同生活を送る中で、妻から優柔不断な菌が私の体内に侵入してきたんでしょうね。

半分冗談ですが、これたぶん半分本当なんだと思います。

親子の共通点も、DNAの共通性や長い共同生活における人格的影響だけじゃないんでしょう。

だとしたら人間の解明は難しそうですね。

これまたよく話に出しますが、火の鳥の未来編で、今から千年以上あとに、ものすごい科学が進歩しているのに、どうしても人工人間が作れなくて頭を悩ます猿田博士という人が登場します。

もうすぐコンピューターが人間を超えるといわれていて、何らかの役割を果たす道具として人間を機能的にとらえれば実際そうなるんでしょうが、果たして人間なるものが解明される日は来るんでしょうかね。

いずれにせよ、筋トレして食事管理すればだれでも痩せられる、体を大きくできる、なんて言わない方がいいかもしれないですね。


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