病院坂の首縊りの家


個人的には邦画の最高傑作の一つ。

Fire TV等のおかけで、DVDレンタルなんてしなくても良い時代になりました。


テレビの画面上に新作映画がずらっと並んで、400円で今すぐ見ませんかとくる。

しかし、私の場合NETFLIXばかり見ていて、あまりレンタルはしません。

TSUTAYAなんかに行かずに画面上で借りられるので、ポチポチ結構お金使っちゃうのかなと心配してましたが、実際には心のリミッターが作動して、見たいものがあっても、NETFLIXや無料の作品が見きれないほどあるんだからと、結局、借りたことがありません。

その唯一の例外が、石坂浩二主演で有名な、横溝正史原作の金田一耕助シリーズです。

最近流行りの初回だけ無料サービスにはまって、第一作目を見たのが最後、続編も見たくてたまらなくなり、次々にレンタルしてしまいました。

シリーズのうち無料となっているのは、有名な『犬神家の一族』です。

名前だけはどこかで聞いたことがあるという人も多いかもしれません。私もその一人でした。

特にミステリーは好きではないのですが、見たみたら想像以上に面白く、見ごたえ十分だったことから、他の作品も見たくなりました。

また、シリーズ全体に言えますが、タイトルやパッケージ映像がとにかく好奇心を煽ります。

そして、2作目の『獄門島』がこれまた面白く、結局毎日1話ずつ借りてみることになりました。

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シリーズ全部で5作品あります。

ネットで評判を調べてみると、こういった小説の実写化に良くあるパターンと異なり、どうやら原作のファンも納得しているらしいのですが、確かに、どれも文句のつけようのない完成度です。

作品全体を通して描かれる、日本文化の暗い部分、地方の因習、家とか血が引き起こす悲劇、とにかく陰気な空気がたまらないシリーズです。

しかも、一流の推理ミステリーでありながら、メーター振り切ってちょっといっちゃってる設定。面白くないはずがない作品です。

どうやらファンの間では、『悪魔の手鞠唄』を最高傑作とする意見が多いようです。

しかし、私が一番好きなのが、シリーズ最後の作品かつ金田一耕助最後の事件、タイトルにある『病院坂の首縊りの家』です。

話自体は完全に狂ってるのですが、その狂気の原因というか、因縁的なもの自体は、日本人なら誰もが身近に感じるものだと思います。

キャストは超名優ぞろい。

この映画を語る表現力というか教養的なものが欲しいです。

無念ですが、これがどういう作品で自分が何に感動しているのか全く説明できません。

とにかく耽美という言葉がぴったりの作品です。

暑くなってきましたから、たまにはミステリーなどいかがでしょうか、見たことない人は是非。

何とも耽美です。

言いたいだけ。